万葉の碑・前玉神社

万葉の碑・前玉神社

前玉神社

「さきたま古墳公園」に近い前玉(さきたま)神社は、「さきたま古墳公園」と同様に県道77号(行田蓮田線)に面しています。地名は行田市大字埼玉(さきたま)で、ここから想像できる通り、埼玉県の県名である「さいたま」の元になった名前をいただく神社です。 写真は、一の鳥居をくぐった後、参道の奥の二の鳥居、三の鳥居を写したものです。 その奥には石の階段があり、丘の上に無人の社殿に続いています。 実はこの丘も古墳(埼玉浅間塚古墳・前方後円墳と円墳の2説があり不明)だと言う事です。

日本最古の『万葉集』歌碑

階段を登って行き、左におれて次の階段の両側に一対の石灯籠があります。これが元禄10(1697)年に氏子たちが立てた「万葉歌碑」で、よく見ると「小崎沼(おさきぬま)」と「埼玉の津」の歌が刻まれています。
『万葉集』歌碑としては、全国的にも最も古いものだと言われています。
その苔生した石灯籠の竿に刻まれた二首は、読みにくく大変ですが、いろいろな文献から次の通りであることがわかりました。

●佐吉多万(さきたま)の津におる船の風をいたみ
綱は絶ゆとも音な絶えそね
「さきたまの津にある船は風が強いので綱が切れそうだ。
船の綱は切れようとも、私への言葉は絶やさないでください」
(巻十四・3380) (読み人知らず )

●前玉(さきたま)の小崎の沼に鴨ぞ羽きる
おのが尾に降りおける霜をはらうとにあらし
「さきたまの小崎沼で鴨が羽をきっている。
自分の尾につもった霜をはらっているのであろう」
(巻九・1744) (高橋虫麻呂)

上の石灯籠のアップ

●佐吉多万(さきたま)の津におる船の風をいたみ
綱は絶ゆとも音な絶えそね

写真の中央部の文字に、 佐吉多万(さきたま)がはっきりと読めます。

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